科学的記数法は、数を「係数」と「10の累乗」に分けて表す方法です。たとえば4,500,000は4.5 × 10^6、0.00032は3.2 × 10^-4になります。短く書けるだけでなく、数の大きさを見通しやすいのが利点です。
係数と10の累乗は必ずセットで考えます。指数は小数点の位置を表す情報で、数そのものの正負を示す符号ではありません。また、計算の種類によって指数の扱い方が変わります。


係数を標準形に直す
標準形はa × 10^nで、1 ≤ |a| < 10となる形です。45 × 10^5は係数が大きすぎるので、小数点を左へ1桁動かして4.5にし、指数を1増やします。したがって4.5 × 10^6です。
0.072 × 10^-3では、小数点を右へ2桁動かして7.2にし、その分だけ指数を2減らします。答えは7.2 × 10^-5です。どちらも通常の小数に戻すと0.000072になります。
係数の小数点を動かしたら、指数を反対向きに同じ数だけ調整します。
小数点の移動を数える
6,380,000では、最初の0でない数字の後ろに小数点を置いて6.38にします。小数点を左へ6桁動かしたので6.38 × 10^6です。0.0000091なら右へ6桁動かし、9.1 × 10^-6となります。
負の数ではマイナスを係数に残します。-720,000 = -7.2 × 10^5です。負の指数は10で繰り返し割ることを示しており、数全体が負であるという意味ではありません。
掛け算と割り算を二段階で行う
(3 × 10^4)(2.5 × 10^-2)では、係数を掛け、指数を足します。7.5 × 10^2 = 750です。(8.4 × 10^7)/(2.1 × 10^3)では、係数を割り、指数を引いて4 × 10^4となります。
(6 × 10^5)(4 × 10^3)は、まず24 × 10^8です。係数24を標準形に直すと2.4 × 10^9になります。指数どうしを掛けたり、係数24のまま終えたりしないようにします。
- 掛け算は係数を掛け、指数を足す
- 割り算は係数を割り、指数を引く
- 最後に係数を標準形に直す
- 答えの桁を概算する
足し算では指数をそろえる
3.2 × 10^5 + 4.7 × 10^4では、後の項を0.47 × 10^5と書き直します。係数を足して3.67 × 10^5です。指数が異なるまま3.2 + 4.7とすると、異なる位の数を同じものとして扱ってしまいます。
6.1 × 10^-3 - 8 × 10^-4では、8 × 10^-4を0.8 × 10^-3に直します。答えは5.3 × 10^-3です。0.0061より少し小さい正の数になることも確認できます。
先に桁を概算する
3.9 × 6.2はおよそ24です。そのため(3.9 × 10^8)(6.2 × 10^-5)は、およそ24 × 10^3、標準形では2.4 × 10^4になると予想できます。この予想で指数の調整忘れを見つけられます。
電卓ではEやEXPと表示されることがあります。2.4E4は2.4 × 10^4という意味です。係数と指数を意識して入力し、表示された桁が事前の概算と合うか確かめましょう。
単位と精度を保つ
1.5 × 10^8 kmを3 × 10^5 km/sで割ると、0.5 × 10^3 s = 5 × 10^2 sです。kmが約分されて秒が残ります。単位を追うことで、割り算を選んだことも確認できます。
測定値では、必要以上の精度を作らないことも大切です。途中では桁を保ち、問題や授業の指示に従って最後に丸めます。科学的記数法の数字の個数が、測定の精度を表す場合もあります。
自力で練習して確かめる
次を解いてみましょう。0.00056を変換、31 × 10^-7を標準形に直す、(4 × 10^3)(7 × 10^-6)、(9 × 10^8)/(3 × 10^2)、2.4 × 10^6 + 7 × 10^5。答えは順に5.6 × 10^-4、3.1 × 10^-6、2.8 × 10^-2、3 × 10^6、3.1 × 10^6です。
迷ったときは、式全体と自分の途中式をEqoraに示し、位取り、指数法則、標準形のどこが問題かを尋ねます。符号や上付き数字が正しく読まれたかも確認してください。その後は説明を閉じ、数を変えた問題を自力で解きます。AIも読み取りや計算を誤るため、概算と逆変換は自分で行いましょう。
今すぐ実践する
今日の宿題や復習リストから一問を選びます。まず自分で取り組み、考えが止まった箇所を確認するときだけEqoraを使いましょう。
- 解く前に、問題が何を求めているかを口に出す
- 理由を言えない最初の一歩を指し示す
- その一歩についてEqoraに的を絞った追加の質問をする
- 解答を見ない似た問題で締めくくる
学習の流れは、紙に答えがあるから終わるのではなく、やり方がより明確になったから終わります。
